看護研究の担当になったものの、テーマが思いつかないという人は多いでしょう。研究結果よりも最初のテーマ決めが最も重要、かつ、大きな課題と言ってもよいほどです。研究テーマが思いつかない時は、まず身近にある疑問や不思議に注目してみましょう。ふだんの業務で「どうして?」と思うことがあれば、それが研究テーマになります。その「どうして?」の芽を大切にし、どんどん深掘りしていくと研究する価値のあるテーマが見つかるはずです。テーマが思いついたら、実際に研究を始める前に次のことをチェックしてみてください。まず、本当にそのテーマに興味があるかどうかです。看護研究は長丁場になります。それほど興味のないテーマで長期間研究を続けるのはつらいだけです。どうせなら楽しく研究を進めたいですから、あなたが本当に関心のあるテーマかどうかよく考えてください。次に、とても大切なことですが、そのテーマについて過去の研究で答えが出ていないか調べることです。先行の看護研究があるテーマをもう一度研究しても、それほど意味はありません。時間と労力を無駄にしないためにも、論文や書籍など過去の文献にはしっかり目を通しましょう。もう一点、そのテーマを研究することによって、看護にとってどのように役立つのかを考えてみてください。役に立たない研究などないと言いたいところですが、自分でも何の役に立つのかわからずに研究を進めても、研究のモチベーションが上がりません。なんとなくでもよいので研究のゴールを決めておきましょう。